顎関節症の症状・治療

顎の関節は、前は上の歯と当たるまで、後ろは顎が外れるまで動くほか、左右にも動きます。
また、下顎骨の両端が頭蓋骨に付いているために、歯の咬み合いや食物を噛切る、 すりつぶすというような連続した歯と歯の細かな接触にも調和するよう構造になっています。

このため、顎関節の病気の原因は、複数の因子が重なって起こる場合が多く、治療も複雑になります。

顎関節症とは

顎の関節

顎関節症の主な症状

●口を大きく開けられない(指を3本揃えて口に入れられない)

●口を開け閉めするとコキコキと音がする。

●あごが痛い。

●咬み合せに違和感を感じる。

●頭痛や肩こりがひどい。

これらの複数の症状が重なると、「顎関節症」が疑われる場合があります。 顎関節症の発症頻度は女性が(1:3)高く、20歳代に最も高い発症頻度を示しています。

耳の穴に人差し指を入れ、口を大きく開け閉めすると指先に骨の動きを感じるでしょう。ここに顎の関節があります。 顎の関節は、関節頭、関節窩、関節円板からなります。

鍔関節症の原因

なんらかの原因で、関節円盤が関節頭から外れてしまうと(関節円盤前方転位)1~3の症状が出ます。
歯列不正・咬合異常・虫歯の放置・歯ぎしり・合わない義歯・高さ不良の金冠・充填物・親知らずの異常萌出・ 顎への外傷・ストレス・頬杖などの習癖などがあると発症しやすいといわれています。

症状が進行すると、頭痛・肩こり・めまい・耳鳴り・腰痛など不定愁や不良姿勢・異常走行・O脚・顔面や体の歪なども伴うことがあります。

鍔関節症の治療

治療は、虫歯の治療・咬み合わせの調整・ スプリント療法(マウスピースのような装置)・暗示療法・薬物療法などを行います。

また、日常的な不良姿勢(走行・食事・睡眠・勉強のとき)や不良習癖(歯ぎしり、噛みしめ、舌癖・頬杖・口呼吸) の改善が大きな成果を示すこともあります。

スプリント装置

顎関節症を起こしやすい歯並び・咬み合わせ

深い咬み合わせ
上の前歯が下の前歯にかぶさり過ぎると下あごが自由に動きにくく、 いつも後方に押さえられて顎関節に無理な圧迫が生じます。

上の前歯が内側に傾斜している。
上の前歯が下あごを押さえ込んでいるため、顎関節に無理がかかり、関節円盤が前方に外れたりする場合があります。

前歯が咬み合わない(開咬)
奥歯を噛みしめても上下の前歯がくっつかない。顎関節に近い大臼歯のみ接触しており、関節円板がダメージを受けやすい。

鋏状咬合
前歯が前後に入り組んでいるために、下顎がロックされて自由に動けなくなっている。
ロックを解除してあげないと、下顎が不正な位置に固定され、顎関節に異常をきたすことがあります。

サンデーオクールジョン
出っ歯を気にしていて、それを隠すために下あごをいつも前に突き出している癖をサンデーオクールジョンといいます。
関節頭に無理な力が加わり、関節円板の前方転移起こすことがあります。

顎関節症と矯正

歯列不正や咬合異常のある人が矯正治療を受ける場合、本人は気付かなくても既に何らかの顎関節症の症状が発症していたり、 発症しやすい素地が出来上がっていることがしばしば見うけられます。

自覚症状のある方は、その病歴に関してできるだけ詳しい担当医に告知していただくことが望ましいと思われます。